森茂樹ら:DE(THE JOURNAL OF DENTAL
ENGINEERING) No.150(39-42),2004
歯磨剤の基本機能である清掃機能と研磨性に関する文献です。歯磨剤概論として剤型と構成成分を、そして歯磨剤を使用することによる歯垢やステイン除去効果および研磨性の評価方法などを紹介しています。
日本歯磨工業会 技術委員会:歯界展望 第97巻
第3号(657-662),第4号(899-909),2001
フッ化物の応用は安全で効果的なムシ歯予防方法であり、実際製品化されているものにはフッ化物配合歯磨剤や洗口剤があります。
この総説では、フッ化物応用の歴史、各種専門機関の見解・意見をはじめ、フッ化物によるムシ歯予防に関するメカニズムについて詳細に述べています。更に、臨床報告をもとにフッ化物を配合した口腔製品の有用性についても紹介しています。
三畑光代ら:口腔衛生学会雑誌 第50巻
第3号(361-374),2000
この論文は、ブラッシングにおける歯磨剤と発泡剤の役割を明確にすることを目的に行った研究です。歯磨剤を使うことによる、ブラッシング感、歯垢と口腔細菌の除去、ブラッシング時間などの違いについて客観的に評価した結果をまとめています。中でも注目する点は、歯磨剤量を増すことで歯垢が少なくなり、特に発泡剤配合歯磨剤はその効果が大きく、しかも歯磨剤や発泡剤を使ってもブラッシング時間は変わらないことです。結論として、発泡剤配合歯磨剤を使うことが最も効果的に歯口清掃を行う方法であることを紹介しています。
日本歯磨工業会 技術委員会:歯界展望 第84巻
第1号(145-162),1994
洗口剤と液体ハミガキはブラッシングを伴わない、伴うという使用法の違いはありますが、口臭防止という基本的な働きを持ち、また各製品に含まれる成分によりムシ歯の予防、歯周病の予防に役立つことを多くのデータとともに記載しています。また、安全性の高い製品だけが製造許可を受けており、練歯磨剤と組み合わせて使うことにより有用な口腔衛生手段となることを紹介しています。
大場健吉ら:歯界展望 第72巻
第7号(1747-1760),1992
歯周病の予防に効果のある薬用歯磨剤には、薬用成分として[1] 殺菌作用によって歯周病の原因菌を除去する殺菌剤、[2] 歯肉の炎症状態を緩和させる作用のある抗炎症剤などが配合されています。
この総説は、臨床効果を中心に薬用歯磨剤と歯ブラシなどによるプラークコントロールを基本としたセルフケアの重要性について解説しています。
斉藤邦男ら:歯界展望 第72巻
第5号(1169-1183),1988
現在、ブラッシングは口腔内を健康な状態にする身近な方法であるとともに、生涯を通じ、誰もが励行している日常行為となっています。
この総説は歯磨剤と歯ブラシを用いた効果的な磨き方について総合的に述べており、目的に応じた最も適正なブラッシング法も詳細に紹介しています。
岩崎浩一郎ら:歯界展望 第65巻
第3号(639-652),1985
歯磨剤は薬事法によると、フッ化物、抗炎症剤などの薬用成分が配合された「医薬部外品の歯磨剤」とそれらの薬用成分を含まない「化粧品の歯磨剤」とに分類されます。この総説は、「化粧品の歯磨剤」の安全性について解説しています。
日本歯磨工業会 技術委員会:歯界展望
第81巻 第6号(1405-1420),1993
歯磨剤と歯ブラシによる機械的な刷掃効果に加え、[1] 殺菌剤によるムシ歯原因菌の殺菌、[2] 酵素による歯垢の分解、[3] フッ化物による歯質の強化といった、ムシ歯予防機能の発現についてムシ歯の発生メカニズムをまじえて紹介しています。
岩崎浩一郎ら:歯界展望 第62巻
第2号(321-329),1983
歯磨剤の機能は、その基本成分である研磨剤、発泡剤による清掃作用に負うところが大きく、水だけでブラッシングする場合よりも優れた効果が得られることが、多くの研究者によって実証されています。
歯垢を除去することでムシ歯を予防するだけでなく、歯石の沈着を防ぐことも十分に期待され、歯を白くするという点においても着色物(ヤニ)の除去には研磨剤による清掃作用が必要であることを紹介しています
監修:日本歯磨工業会 技術委員会、
発行:日本歯磨工業会、2024年12月発行
この本は歯科衛生士の方々を対象に、口腔保健剤としての「歯磨剤の科学」について述べています。歯磨剤の概論、基本的機能、薬用歯磨剤の効果、安全性、役割、歯磨剤によるセルフケアなどについて図や表を用いて説明しています。